井の頭線の特徴は、短い路線距離にたくさんの駅を持っていることでしょうか。東松原駅はどんな駅かと問われれば、沿線で一番先にあじさいを植え評判がよく、唯一ライトアップされている駅とでもいいましょう。
駅員さんにいつまでライトアップするのですかとたずねたら、「花が枯れるまでです」といわれました。ここは渋谷・新宿の繁華街から近いのに、時間がゆったりと流れています。(写真をクリックすると大きくなります)
井の頭線には、レインボーカラーの電車が走っている。薄緑、水色、ピンク、クリーム、あと何色あるのか数えたことはない。
隣の新代田の駅は、すぐそこに見える。沿線で一番短い駅間ではないか。さらにもう一駅行けば、若者が集まる下北沢に着く。
下ると明大前の駅だ。むかしは西松原駅であったが、学生の町に変わった。おかげで東松原の名が活きてきた。
あじさいの評判がよいのに気をよくして、沿線にどんどん植えられている。梅雨時に咲くアジサイは、蒸し蒸ししたいやな気分をやわらげ、わるいとは思わないが。
全線をあじさいで埋め尽くすのは、あまりにも芸のなさすぎだ。四季折々いろいろと楽しめるほうが好い。
思いきって沿線を4つに分け、春・夏・秋・冬と四季の花を植えるのはどうだろうか。
あじさいは紫陽花と書く、青から赤紫に陽を浴びて色変わりする花と覚える。花言葉は「移り気」「心変わり」、満ち足りて男心に梅雨の華。
ライトアップされた東松原駅ホーム前に咲くあじさいを元祖とすれば、新代田までの切通しに咲くあじさいは新興である。
新興のほうには勢いがあって、そのうち元祖に取って代わる日も近い。その時は元祖に対して本家と呼ぶことにしよう。
傾斜地に咲くあじさいは、車内から見上げるのが、最高ではないかと電車に乗った。そのとおりだったが、車内からは止まるべきものが動き、世の中は逆転する。
当然、乗客は電車を降りて、あじさいを見たいと思う。
明大前方面もあじさいが植えられているが、線路脇だけでは迫力に差が出てしまうのは仕方がない。紫陽花には切通しがよく似合う。
駅周辺に多いのは美容院をのぞけば、歯医者さんと飲み屋さん。飲み屋さんは入れ替わりがあるが、高級化しながら増えている。
たとえば独身の高年齢化で余裕をもって一杯飲みにいく。たとえば高齢者サークルが活発でその仲間で飲みにいく。たとえば夫婦だけになり連れ立って夕食を兼ね飲みにいく。などなど地域が代わりつつあるシグナルだろうか。


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